体に伝わる振動。 飴色の木壁。金色の真鍮。 青い天鵞絨張りの座席。 ――きみが目が覚めたそこは、列車の中だった。 窓の外には星の海が広がり、彼方に駅の灯火が瞬いている。 ほしかげ紀行。 銀河を巡る、幻想の列車。 影をなくした魔法使いたちが織り上げるのは失われたはずの物語。 切符を手に、物語を紡ぎ、汽車に揺れ 不思議の宇宙(うみ)を渡れ。 マギカロギア「星屑幻想譚」